天職は就職活動で見つけることはできない、という話
就活ブートキャンプの自習室にこの本が転がっていました。誰かが置いて行ったのでしょうか。
表紙にこう書いていますね。「ビジネスに、就活に、株式投資に」
会社評価と一言でいっても株式投資目的と就活目的では大きく異なります。それは短期的視点における価値と長期的視点における価値の違いです。
株式投資は多くの場合数か月、数年程度での短期的視点での価値(上昇)を期待して会社を分析、評価します。一方、特に新卒の就活は定年までの40年以上の幸せ、つま長期的視点で会社を分析、評価しなくてはいけません。ここが肝心です。
投資家向け情報に頼る就活が3年で3割の新卒が退職するという長年の社会問題、いわゆる「就職のミスマッチ」につながる一因なのかもしれません。そこは気をつけたいところです。
では長期的視点で幸せな会社、仕事はどのようにして発見したどり着くことができるのか。
ここにヒントがあります。
(2015年3月30日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀
「就いた仕事が天職」
まさにこれです!これに尽きると思うのです。
1.縁を大切にする
2.自分を評価していただいたこと(内定、採用)に感謝する
3.その恩返しの気持ちを込めて一生懸命働く
この考え方、精神、マインドがなくては幸せな職業人生などにはたどり着けないと思うのです。
私自身の例をご紹介します。
私は大卒後スーパーに就職をしました。配属は店舗スタッフです。ここまでは自分が意図した道でした。しかし28歳の時、入社6年目に人事部へ異動になりました。人事という仕事は大卒就職時になりたい仕事として視野に入れていた仕事ではありません。
しかし私は「兵頭は人事部で役に立つかもしれない」と思ってくれた会社の評価に感謝し、その道のプロになろうと考え、人事という仕事に一生懸命に向き合いました。その結果、のちに就活ビジネスで起業をし、面接の専門書を出版する「プロ」になれたのです。
だから小野二郎さんのおっしゃることが良く理解できるし共感できるのです。
この話題は私がレギュラー出演中の就活応援ラジオ番組「天職への道」の第一回でも触れています。
就職前の事前の分析や計算だけでは天職は決して見つからない、ということです。